約3年勤めた会社をクビになり、無職になりました。
200社以上に応募しても、返ってくるのは「不採用通知」ばかり。
夢も希望もお金も、一度に全部なくなりました。
それでも、いつかまた立ち上がるために、今日もパソコンの前で求人を探しています。
そんな中、元同僚の2人からディナーに誘われました。
「久しぶりに会おう!」と。
──でも、正直行きたくありませんでした。
行く前の気持ち:ありがたいけど、肩身が狭い
彼ら2人は、私がドイツで一番仲の良かった同僚です。
ベトナム人のビーと、ドイツ人のフロリアン。
本当に親切で、優しくて、仕事でも何度も助けられた人たち。
でも、今の私は彼らと違う。
彼らは今も同じ会社で働いている。
そして私は──クビになった。
彼らはクビ競争に生き残り、私は負けてクビになった。
彼らは勝者で私は敗者なのだ。
感謝の気持ちはある。
だけど、やっぱりどこかで惨めな気持ちがありました。
「仕事も見つかっていない自分が、何を話せばいいんだろう」
「もう会社とも関係ないし、正直、気まずいな」
そんなことを思いながら、それでも“勇気を出して”行きました。
ドイツ・カールスルーエの夜。中華料理と小さな遊園地

2人の仕事終わりに待ち合わせをして、
まずは3人で中華料理屋に行きました。
彼らはビールを片手に、仕事の話を楽しそうにしていました。
私は相づちを打ちながらも、
「もう自分には関係のない世界だ」とどこか遠くで感じていました。
そのあと、近くの**Messplatz(メスプラッツ)**という場所へ。
オクトーバーフェストのような小さな移動式遊園地。
ホラーコースターに乗って、ビックリハウスで笑って、
3人で少しだけ昔みたいな時間を過ごしました。
でも──心の底からは楽しめませんでした。
優しさが嬉しいのに、惨めな気持ちもあった
2人は本当に優しかった。
「すぐ新しい仕事が見つかるよ」
「今はどこも不況だけど、きっと大丈夫」
そんなふうに励ましてくれました。
その言葉が嬉しくて、同時に少しだけ痛かった。
彼らには“明日”がある。
私は“次の仕事”をまだ見つけられていない。
同じ場所にいても、見ている未来が違う。
そして心のどこかで、
「もう、彼らとは同じページにはいないんだな」と悟りました。
帰り道:寂しさと感謝が混ざった夜

夜風の冷たさがやけに沁みました。
惨め、寂しい、肩身が狭い──そんな感情がごちゃ混ぜになって。
でもそれでも、私は心の底で思いました。
「2人には本当に感謝している。
こんなふうに気にかけてくれる人は、ドイツではそういない。」
ただ、もう頻繁には会わないと思います。
彼らは仕事で忙しい。
私は次の仕事を見つけるまで、心の余裕がありません。
いまはただ、**“一区切りの夜”**として、
静かに心にしまっておきたいと思いました。
あの夜の意味
あの夜は「楽しい夜」ではなく、
「別れを受け入れる夜」だったのだと思います。
表面上は笑顔で中華料理を食べて、ビールを飲んで。
けれど心の奥では、
「もう同じ場所にはいない」という現実を噛みしめていました。
彼らは私を励まそうとしてくれた。
私はその優しさに感謝した。
それでも心の温度差があったのは、仕方のないことです。
いまの私は「終わり」と「始まり」の狭間にいるから。
「惨め」ではなく「誇り」に置き換えて
あの夜、感じた「肩身の狭さ」や「惨めさ」は、
本当は“責任感のある人間”が感じる痛みなんです。
誇りを持って仕事をしてきたからこそ、
失うときに苦しい。
でもそれは、「誠実に生きてきた証拠」でもあります。
だから私は、あの夜を
「惨めだった夜」ではなく、
「一区切りの夜」として記憶に残します。
これから
彼らは会社に残った。
私は、次の道を探している。
もう彼らとは別のページを生きていくけれど、
私は私の物語を進めていきます。
いつか新しい職場で、また新しい仲間と笑える日が来るように。
今はまだ心が折れているけれど、
それでも私は──
もう一度、ドイツで立ち上がりたい。
目指せドイツでぬくぬくデータサイエンティスト。
これは、クビになった元同僚2人に
「ありがとう」と言いに行った、
私の小さな再出発の夜の記録です。
今回も最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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