【500社落ちた末に入社 → クビ → 最後の会社イベント参加してきた話】

ドイツ無職生活

前回の記事では、やっとの思いで内定をもらったドイツの会社からクビ宣告を受けた話をしました。

あれから数週間が経ちましたが、正直まだ心の整理はついていません。

そんな中、会社から「Team Event 2025」への参加招待メールが届きました。


🗓 Team Event 2025 スケジュール

  • 9:15 集合:会社オフィスの入り口に集合 → 車で移動
  • 10:00 エスケープルーム:Hagsfeld にて 3グループに分かれて脱出ゲーム
  • 12:00 BBQ & レジャー:Erlichsee にてビーチ・BBQ・各種アクティビティ
  • 19:00 ディナー:Karlsruhe のレストランにて

クビにされた会社のイベントに参加する気持ち

正直、気持ちはどん底でした。

このイベント、私は完全に「蚊帳の外」の存在。

どうせ私なんかが行っても気まずくなるだけだ、そう思っていました。

だけど、仲の良い同僚が「最後の思い出を一緒に作ろう」と声をかけてくれました。

その一言が、私の背中を押してくれました。

本音を言えば、気持ちとしては行きたくなかった。

私はこの会社で、誰よりも社内イベントに積極的に関わってきました。

誕生日イベントを自分から2回も企画したのは私だけ。

Slackでも常に誰かの誕生日にはGIFやコメントをつけてお祝いしてきた。

それでも、クビになった。

「今までの努力って、なんだったんだろう?」

「こんなに人と関わって、こんなに会社に尽くして、それでも見捨てられるのか?」

そんな悔しさと虚しさが、ずっと胸の中で渦巻いていました。

誰も悪くない、だけど理不尽。

このイベントに参加すること自体、気まずさの塊でした。

でも、そんな中でも「参加しよう」と決めたのは、あの同僚の言葉があったからです。

「デラログのために開かれるわけじゃないけど、デラログが来てくれたら嬉しい」

その言葉に、少しだけ救われた気がしました。

エスケープルームで少しだけ笑った自分

エスケープルームは英語とドイツ語が選べて、もちろん私は英語チーム。

7人のチームで、シャーロック・ホームズの部屋から脱出するというテーマでした。

私は日本で脱出ゲームをやったことがありますが、苦手でした。

見知らぬ人とチームを組まされて何もできなかった思い出しかありません。

だから今回も不安しかなかった。

でも、実際に始まってみると、一つの謎が解けるたびに次のヒントが入っている箱が自動で開かれて、流れるように展開していくゲーム性に驚きました。

仕掛けも本格的で、パズルや番号合わせ、物理的なギミックもあって没入感がすごかった。

正直、7人もいると私の出番はほとんどなかったけれど、それでも楽しかった。

大人たちが童心に返って、無邪気に謎解きに熱中してる空間は、どこか救いのように感じました。

ただその一方で、ふと気づくと現実に引き戻される瞬間もあって。

「この中で、クビになったのは自分だけだ」

「この楽しい時間も、あと2ヶ月で終わる」

「私はこの輪の中には、もういられなくなる」

そんな現実が、心にじわじわと刺さってくる。

この一体感の中にいても、どこか自分だけが別の世界にいるような気がして、孤独だった。

BBQでの時間と、もう戻らない日常

ビーチBBQでは、いつもの私なら知らない人にも積極的に話しかけて、雰囲気を盛り上げていたと思う。

でも今回は、そんな余裕はなかった。

仲の良い同僚たちとだけ、静かに、淡々と過ごすことを選びました。

焼かれた肉とビール。

美味しいのに、心は空っぽだった。

自分をクビにした上司も同じ空間にいたけど、一言も話せなかった。

もともと尊敬していたし、優しい上司だった。

でも、あの突然のクビ宣告ですべてが壊れた。

信頼も、絆も、全部。

心のどこかで「最後くらい挨拶すべきかな」と思っていたけど、どうしても気持ちが乗らなかった。

この日まで、私は会社に対してできる限りの誠意を尽くしてきた。

だけどもう、それ以上を求められるのは酷だ。

湖で泳いだ3人の男たち

そのあと、仲良しの男3人で湖に入りました。

ひたすら泳いだり、浮島の上から飛び込んだり、ひなたぼっこしたり。

日差しがじんわりと肌に照りつけて、冷たい湖水が気持ちよかった。

子どものようにはしゃいだ。

でも心の奥ではずっと思ってた。

「これが、最後の夏なのかな」

「この会社の仲間として、こうして一緒にいられるのは」

浮かんでは沈み、また浮かぶ水面のように、感情も揺れていた。

何も言わなくても、ただそこにいるだけで、少し心が救われた。

夜のディナーには行かなかった

夜のディナーは任意参加だったけれど、私は不参加にしました。

もう、それ以上は無理だった。

誰よりも社内イベントに参加し、誰よりもコミュニケーションを大切にしてきた。

それでも、クビ。

最後まで気を張って笑顔でいる自信がなかった。

ディナーの席で、話しかけられても、笑って答えられる自信がなかった。

「これが、自分の限界なんだな」 そう感じた。

この日のために勇気を振り絞って参加した。

誰よりも気まずい立場で、誰よりも重たい気持ちで。

でも、自分なりにやりきったと思います。

最後の湖の水の冷たさと、仲間たちの笑顔。

その時間は確かに存在していて、私はそこにいた。

もうそれだけで、十分だったのかもしれない。


こうして私は、クビにされた会社のイベントに参加してきました。

気持ちは複雑だったけれど、最後の会社生活の一ページを、静かに閉じることができました。

まだ涙が出ることもある。

ふとした瞬間に、「なぜ自分だけが」と思うこともある。

でも、そんな気持ちを抱えたままでも、前に進むしかない。

この記録が、同じように理不尽な別れを経験した誰かの心に届くことを願っています。

心の整理はまだまだついていませんが、今は少しだけ、自分を褒めてあげたいです。

今回も最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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